屋根は、普段の生活の中で目にする機会が少ないこともあり、手入れが行き届かず、私たちの知らない間に老朽化が進んでしまっています。屋根は、住まいの寿命を大きく左右する重要な部分なので、定期的なメンテナンスが必要です。
屋根のリフォームをしないとどうなってしまう？
上述したように、「屋根」は普段目にすることが少ないため、ついついメンテナンスを後回しにしてしまう部分ですが、実は家の寿命に大きく関わる、とても大切な部分なのです。では、屋根のリフォームが適切に行われなかった場合、どうなってしまうのでしょうか？
実は、一般的な住宅では、屋根材の下に防水シートが貼ってあることがほとんどで、この防水シートが破れない限り、屋根が劣化をしても水が内部に侵入することはあまりないと言われています。
とはいえ、紫外線や雨風、雪などが当たる過酷な状況にさらされている屋根は、経年によって劣化が進んでいくものです。屋根の瓦が老朽化して割れてしまえば、その下にある防水シートも劣化してしまい、雨漏りが起きる可能性があります。しかも、定期的なメンテナンスを行わず放置したままでいると、最終的には屋根の寿命が尽きて全面屋根工事が必要になり、リフォームと比べ物にならない費用がかかってしまうことも・・・。
そのため、定期的に適切なリフォームを行うことで、コケやサビなどから屋根を守って美観を保つだけでなく、屋根そのものの寿命を長くすることも可能なのです。
屋根をリフォームする時期の目安
屋根をリフォームする時期の目安は、屋根材の種類によっても異なりますが、スレート屋根で10～15年、トタン屋根で6～10年というのが一般的な目安です。
ただし外壁と同様に、日当りや家が建っている地域の天候などによっても、劣化のスピードはかなり異なります。スレート屋根に多数のヒビがある場合や、屋根が白っぽく色あせている（チョーキング現象）、室内が雨漏りしている、築15年以上全く何も手入れをしていない、雨が降ると翌日は室内がカビ臭くなる、というような症状が見られるときは、年数が経過していない場合でも、リフォームのタイミングだと考えて良いでしょう。
空き家も屋根のリフォームが必要になる理由
人が住んでいる家と同様に、空き家の屋根にも定期的なリフォームが必要です。なぜなら、リフォームをせずに放置をしていると、劣化した部分から雨が入り込み、室内を傷めてしまったり、劣化によるヒビや隙間から、害虫や害獣（がいじゅう）が室内に入ってしまったりする恐れがあるからです。
屋根の劣化が原因で、家の構造や室内にまで問題が生じてしまうと、建物の資産価値は大きく低下してしまいます。また、屋根のリフォームを全く行わず、外観が著しく損なわれた状態のままにしていると、「特定空家等」に認定されてしまい、行政の指導が入ったり、固定資産税が高くなったりすることもあるので注意が必要です。
見た目の美しさはもちろん、建物を長持ちさせるためにも欠かせない屋根のリフォーム。現在住んでいる家はもちろん、空き家として所有している家も定期的に状態を確認し、傷みがある場合は早急にリフォームを行いましょう。