誰も住まなくなってしまった空き家を売却しようとしても、どのくらいの金額で売却できるのか検討がつかないと、なかなか手放す決断をすることはできません。その場合は、不動産会社に「査定」の相談をしてみましょう。空き家は、何もせずに放置しているとあっという間に老朽化が進み、不動産の価値が下がってしまうため、きちんと管理やメンテナンスが行き届いた状態で査定を受けることが大切です。※日本空き家サポートの売却「無料査定」はこちら
空き家を査定する際のポイント
空き家の査定方法には、建物の状態を見ずに査定額を算出する「机上査定」と、実際に建物や庭の状態、立地条件などの詳細を確認しながら査定額を算出する「訪問査定」の2種類があります。通常、不動産会社に依頼すると、机上査定で査定額の目安を算出した後に、訪問査定を行うのが一般的です。また、インターネットを利用した「一括無料査定」など、机上査定のみを行うサービスも普及しています。
机上査定では、物件の種類（一戸建て、マンション）、所在地、築年数、建物の面積、間取り、敷地周辺の道路幅など建物に関する情報のほかに、周辺地域における不動産の売り出し状況や、市場の動向などを元に査定が進められます。早ければ1時間程度で査定額が分かりますが、あくまでも「目安」として捉えるべきものとなります。
訪問査定では、机上査定だけでは確認できない建物や設備のコンディション、日当たり、風通し、窓からの眺め、騒音、近隣の様子などがチェックされます。駅やバス停からの距離、歩き安さ、交通量など、実際に住む人の目線に立った評価も行われます。さらに、建物以外にも権利関係や法律上の制限を確認（役所調査）するために、権利証、登記簿謄本の提出も求められます。
空き家を査定に出す際の注意点
訪問査定の日が決まったら、部屋の掃除や設備関係のチェック、庭の手入れなどを行い、空き家をよりベストな状態にしておくことが重要です。長い期間人が住んでいないと、床下や天井裏など目の行き届きにくい場所に、カビが繁殖して悪臭がこもっていたり、水漏れが起きていたりと、思わぬトラブルが潜んでいる場合もあります。こうした点に気付かず空き家を放置していたこと自体が、査定する人の印象を悪くしてしまう恐れがあるため、できる範囲で改善した上で査定を受けるようにしましょう。
また、査定は1社のみではなく複数社に依頼するようにします。査定額は、査定する人によって差があり、算出の根拠も全く異なる場合があります。複数の査定を通じて、建物のセールスポイントやリフォームによって改善できる部分を把握しておけば、売却や賃貸に出す際に予算立てがスムーズになるでしょう。
社会問題化しつつある空き家対策の1つとして、売却するのか、賃貸にするのかなどを決めていなくても、査定に応じる不動産会社が増えています。本格的な訪問査定以外にも、インターネットを利用した簡易的な机上査定も活用できます。空き家の査定を受けようとする際は、上記のポイントを押さえて査定を依頼しましょう。