空き家の雑草除去をした方が良い理由とは

空き家の雑草除去をした方が良い理由とは

空き家の雑草を放置しておくと、害虫の発生や景観の悪化など、近隣住民の方を巻き込むトラブルに発展する恐れがあります。また、「手入れがされていない=人の出入りがない」と認識され、不法侵入者などに狙われやすくなってしまいます。雑草は、あっという間に大人の背丈以上に伸びるものも少なくないため、あまり期間を空けず除去しておくことが大切です。

空き家の雑草を放置することで発生するトラブル

空き家の敷地内に生える雑草を除去せず放置しておくと、景観が悪くなるだけでなく、蚊などの虫が大量発生しやすくなり、近隣住民の方に大変な迷惑がかかってしまいます。また、建物を取り囲むように雑草が成長してしまうと、外からの見通しが悪くなります。すると、不審者が侵入しても発見されにくく、知らぬ間に不法侵入者が住み着いてしまうというリスクが高まります。手入れがされていない空き家は、不法侵入者や空き巣犯に狙われやすく、周辺の治安を悪化させる原因の一つとなってしまうのです。

さらに、タバコのポイ捨てを原因とした火災も発生しています。特に、大繁殖した雑草が乾燥する冬場は要注意です。空気も乾燥しているので、小さな火種でもすぐに火が燃え広がってしまう可能性があります。

空き家の雑草処理をする際のポイント

空き家の雑草を処理する際、茎と根を引きちぎらないように引き抜いた後、再び雑草が繁殖しないように、除草剤を巻いておくのが鉄則です。玄関前や通路になる部分には、防草シートを敷いた上に砂利などを蒔いておけば、地中に残った根から再び雑草が葉を伸ばすのを阻止することができるでしょう。さらに、再び雑草の種子が地面に落ちて発芽したとしても、防草シートや砂利を敷いていない状態よりも、簡単に除去することが可能です。

また、雑草はあまり繁殖しないうちに、すぐ除去しておくことが大切です。種類によっては、地面の奥深くまで根が張ってしまい、成長とともに簡単には除去できなくなってしまうものもあります。軍手をしても、手にトゲが刺さってしまうような葉をつけるものもあり、手の施しようのない状態になってしまうことも考えられます。

自分で管理ができない、雑草処理が手に負えないなら

空き家を所有している方の中には、「遠く離れた場所に住んでいて、なかなか足を運ぶことができない」、「毎回の交通費負担が重い」、「高齢で足腰が弱く、一人で雑草を除去するのが難しい」、「肌が弱くて、雑草にかぶれてしまう」などの理由で、雑草の処理ができない方もいるかもしれません。どうしても所有者が雑草の除去作業をすることが難しい場合は、専門業者に依頼しておくと安心です。

すでに雑草が繁殖し、手作業では一掃できなくなってしまった状態でも、基本的に対応してくれるでしょう。敷地面積や作業時間によって費用は異なりますが、大繁殖する前にしっかりと対策していれば、しばらくの間は雑草の繁殖を抑えることができるはずです。

空き家の雑草除去は、不法侵入者の侵入や火災から建物を守り、周辺の治安を保つためにも欠かせない作業だと言えるでしょう。全く手をつけずに雑草を長期間放置していると、2015年5月に全面施行された、空き家対策特別措置法で定められた「特定空家等」に指定される恐れがあります。そうなると、自治体の指導を受け入れない所有者に対して、強制撤去にかかった費用の支払いを求める「代執行」の措置がとられる可能性もあるため、適切な状態で空き家を維持できるよう、対策を講じておくようにしましょう。

空き家のお役立ちコラムに戻る